ビジネスシーンでは、初対面のときは名刺交換から始まるのが一般的です。名刺交換にある程慣れてくると、新入社員のときに教わった基本に、プラスアルファの配慮をすることも必要となってきます。基本から一歩進んだ名刺交換について考えていきましょう。
1対1では書いてある情報をインプット
ビジネスでの関係を築く第一歩となるのが名刺交換。「立場が下の人から上の人へ先に渡す」「名刺は両手で受け取る」という基本は覚えておくべきポイントです。
名刺交換にある程度慣れてくると、基本を押さえながらも、その場と相手に合わせた柔軟な対応が求められます。
「受け取った名刺は机の上に並べておく」ということについても、マナーとして必ずしもそうしなければいけないものでもありません。もし相手の名前をはじめ、会社名や肩書きがその場で覚えられたのであれば、名刺入れにしまっても、まったく問題はありません。
名刺交換をして、対応が「スマートだな」と思うときがあります。ご挨拶をしながら交換をして、書いてある内容について質問を投げかけてくれるときなどです。
名刺入れにしまって打ち合わせが始まり、会話のなかで「○○さんは~」と自然に名前が出てきたり、「御社のオフィスの近くで~」など名刺の情報がしっかりとインプットされていることを感じたりするときなどもそうです。
1対1の場合だけでもいいので、名刺交換を最初の情報交換の機会と考え、名刺の情報を意識してインプットし、会話の中で活用してみましょう。
重要視すべきは、顔を見て名前を呼べること
相手の人数が多い場合や、覚えにくい名前や会社名などで間違えそうな場合は、受け取った名刺を机に並べておくことを選びましょう。
重要視すべきことは、名刺を「しまう」「並べておく」ということではなく、会話のなかで、しっかりと相手の顔を見て名前を呼べることです。
また、名刺入れを持たずに、受け取った名刺をスーツの内ポケットや書類ケースに入れる人がいます。相手を大切に思う気持ちを伝えたいのであれば、「名刺は名刺入れに大切にしまう」という基本は守りたいものです。
どんな名刺入れを使っているかも、意外に相手から見られています。一般的な革製のものであれば、高級なものである必要はありません。見られているのは、その膨らみ方です。
名刺を出すときもしまうときも、やりにくそうなほどパンパンの名刺入れを持っている人がいます。精力的に多くの人と会っているアクティブな印象を与える半面、事務処理ができていない、というネガティブな印象につながる恐れもあります。
名刺は、出かける前の時間がないときに補充しなければいけないことに気付くことが少なくありません。そのため、新しい自分の名刺は補充するものの、もらった名刺は入れたままなので、どんどん名刺入れが膨らんでいくことになります。
名刺交換をする機会が多い人ほど、もらった名刺を出し、新しい自分の名刺を補充することを定期的にやりましょう。
Check Point
1.名刺入れを確認
名刺入れが膨らみすぎていませんか。革の名刺入れの角が擦り切れるほど、受け取った名刺を入れたままにしておいてはいけません。
2.もらった名刺を整理
受け取った名刺は定期的に整理をしましょう。いつ、どこで会った方かをメモしておくと便利です。名刺も、デジタル化できるツールがあるので有効活用しましょう。
3.名刺交換時に質問を
名刺交換したときに、相手の方に必ず1つ質問を投げかけてみてはいかがでしょうか。形式的なものから一歩踏むことで、その後の会話の糸口にもなります。