その日の服装によって、同じ人がスリムに見えたり、ちょっとふくよかに見えたりすることがあります。これはスーツのラインや色柄の違いも理由の一つ。「最近、ちょっとおなかが気になる」という人に向け、スーツ姿をすっきり見せる着こなしの基本をご紹介します。
同サイズでも自分に合ったブランド選び
「体型の変化、気になりませんか?」。ズボンがキツイ、健康診断で実感した、など加齢にともなう“おなか周り”の変化を気にする方も多いでしょう。生活習慣を改善して体型を整えるのが大切なのは言うまでもありませんが、着こなし次第でその体型をカバーすることも一つの方法です。
最近のスーツの主流は、全体的に細身のものですが、同じサイズでもブランドによって、全体のラインや肩のつくり、ボタン位置などが大きく違います。おなか周りを気にする方におすすめなのは、適度なゆとりがあるボックス型のシルエットでウエストが程良くシェイプされた1着です。
スーツ選びで最も大切といわれる肩のラインは、丸みのあるナチュラルなラインのものでなく、直線的なかっちりとしたラインのほうがおすすめ。こちらのほうが全体をシャープに見せてくれます。
ツーボタンの上はおなかの一番上に
Vゾーンが深めのものが上半身を細くみせるため、スーツは2つボタンのあるツーボタンがおすすめです。
さらにおなか周りを大きく左右するのが、スーツの上のボタンの位置。このボタンがおなかの一番上の位置にあると、全体をゆったりと見せることができます。ここでいう一番上の位置とは、おなかの一番出た部分。ボタンの位置が少しでも高い位置、つまり一番出た部分より上にあると、ボタンを留めたときにその周りが引っ張られるため、スソも左右に開いてしまいます。それによりシルエットが大きくくずれ、逆におなか周りを目立たせる結果となります。
スーツの色は、引き締め効果の高い、暗くて濃い色を選ぶのが基本。ただ、全体の印象が重く見えてしまうので、無地ではなくストライプ柄の入ったものがいいでしょう。そのストライプ柄も、ピンストライプやペンシルストライプといった細めのラインで、ストライプ同士の間隔も狭いものがおすすめです。
また、年齢を重ねた方がよりお似合いになるスリーピースで、スーツと同柄のヴェストを着用するのもテクニックのひとつ。ボタンをはずしたときに、おなかを押さえ込んで見せるとともに、その一体感で全体をすっきりと見せますので積極的に取り入れたいアイテムです。
Check Point
1.ご自身のサイズを把握
ご自分のウエストサイズ(胴囲)を聞くと、わからないという人もいます。変化が出やすい部分ですので、こまめに計測してご自身のサイズを把握しておきましょう。
2.お手持ちのスーツを確認
ご自身のスーツの肩のラインとボタン位置をチェックしてみましょう。とくにボタン位置の確認をして、今の体型に合ったものがどれかを把握することが大切です。
3.鏡で比較して実感する
いかに上半身をコンパクトに見せるかが、スーツ姿をスリムに見せるポイント。鏡の前に立ち、“コンパクト”という観点でご自身のスーツ姿をチェックしてみましょう。