メールでも相手に合わせた言葉と表現の気づかいを


仕事はもちろん、公私ともに重要なコニュニケーション手段となっているメール。ちょっとした気づかいがあるか、ないかによって、相手に与える印象が変わってきます。実際に顔は見えなくても文字間から伝わるニュアンスがあります。

ビジネス文書と話し言葉の間を意識


 メールでやりとりをするとき、一番重要なのは、「相手にとって読みやすいかどうか」。それをふまえて、使う表現はビジネス文書と話し言葉の中間を意識すると、メールでも自然なやりとりができます。

基本的にメールでは、手紙文のような時候のあいさつは不要。始まりは「いつもお世話になっております」といったあいさつで十分でしょう。

ていねいな対応をするつもりで、「拝啓」「敬具」をはじめ、手紙文の形式の言葉をそのまま使ってしまうと、逆に違和感を与えてしまいます。また、「賜る」「幸甚」といった手紙文で使う言葉のままではメールでは堅苦しすぎるので使いません。

 一般的にメールでは、漢字表記が多いと、難しく、読みにくく感じるものです。「宜しくお願いします」「御世話様です」といったよく使う表現は、ひらがなを入れて「よろしく」「お世話さま」とすることで、やわらかい印象になります。

すべてひらがなでは読みにくくなりますが、漢字が4文字以上続く場合など、意識的にひらがなを入れることで、言葉が見やすくなり、印象もやさしく変化します。

やりとりの回数や距離感によって変化

 メールはコニュニケーション手段の一つ。忘れてはいけないのは、一人ひとりに届けるものであるということです。いつもお世話になっている人、久しぶりに連絡をする人、初めてやりとりをする人、親しい関係の人、目上の方・・・、その相手との距離に合わせた言葉使いとわかりやすい表現のメールを届けることが大切です。

 ビジネスシーンの場合は、効率性を重要視して同じ文章の流用や多くの人に一斉メールをすることもあります。そうして始まったメールだとしても、やりとりの回数が増え、相手との距離感によって、少しずつ変化させていくことが必要です。やりとりをしていくなかで、仕事や趣味、家族のことなど、話が広がって、より良いコミュニケーションのきっかけにもなります。

 メールも大切なのは、「相手に合わせる」ということ。メールを使いこなしている、と思っている人ほど自分本位になりがちです。ビジネスメールの返信は、4時間以内というのが基本といわれます。とはいえ、早ければいいとばかりに10分と経たずに毎回、返事が来るのでは、もらったほうも「急がなければ」という圧迫感を感じてしまいます。

 決まった書体や大きさの文字でのやりとりですが、その言葉の選び方や表現によって大きく印象が変わるのがメールです。相手の方が読みながら、「会いたいな」と思ってくれる、そんなメールコミュニケーションができるようになりたいですね。

Check Point

1.普段のメールを確認
自分が送っているメールの表現や文字使いを確認してみましょう。読みにくかったり、硬すぎたりする文字や表現はありませんか?

2.常にわかりやすい表現に
相手に合わせることは重要ですが、目上の方への場合、ていねいすぎる言葉やまわりくどい表現になりがちなので注意します。

3.感情が伝わりやすいことを認識
文字だけの表現でもメールには、感情がダイレクトに出るもの。すぐに返事を書かずに少し時間をおくことも時には必要です。

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