自分が思う印象と相手の思う印象の違い、そのギャップを知ること


「まじめそう」「責任感がありそう」と人の印象は何気ない日常会話にも出てきます。ではあなたは周りの人にどう見られているのか?自分の思う印象と他者から見た印象の違い。そのギャップを知ることは、自分の思い込みを改め、新たな発見にもつながります。

3つの要素が創る印象はバランスが大切


 人の印象やイメージの良し悪しが、仕事を円滑に進める重要な要素であると認識されつつあります。一般的に印象の悪い担当者よりも、いい担当者が好まれ、それが営業成績に影響している、というとわかりやすいでしょう。

 「印象」とは、「人間の心に対象が与える直接的な感じ」(『大辞泉』より)となっています。ではこれはどのように創られるものなのでしょうか? 

形のない感覚的なものとして捉えられがちですが、イメージコンサルティングの分野での定義では、「見た目・外見」「立ち居振る舞い」「言葉を中心としたコミュニケーション」の3つが重なり合って創りだすもの。それが人の印象でありイメージなのです。

これは、決して服装などの見た目の良し悪しだけで決まるものではなく、どれかが特別良くても悪くてもいいわけでなく、3つの要素のバランスがとれていることが大切になります。

自分の思い込みと他者からの見方の違い

 私が講師をする印象・イメージ関連のセミナーでは、ご自身の印象を確認するためのワークを取り入れています。簡単にご説明すると、人の印象を表す言葉のなかから、「ご自身の印象」について、まずは自分が思う印象を3個選び、その後、他の参加者から見た印象を3個選び出します。これらを比較し、自分の思い込みと他者からの見方の違いを理解する、というものです。
 
これまでやってきた結果を見ると、3個とも一致した人はほんのわずか。2個一致した人が1割程度、1個のみは2~3割というのが平均的な数字です。

もちろん、選択肢として出した言葉の数や相手が初対面か親しい間柄かの違いもありますが、男女別、年代別で見てもほぼ似たような結果が出ています。
 
この結果から理解してほしいのは、自分の意識と他者からの視線に違いがあること。これは印象を良くするために、髪形を変える、スーツやネクタイを購入する、といった具体策に入る前に、絶対に、把握しておかなければいけないポイントです。

印象の良し悪しを部下に注意するときにも、本人の思い込みと他者目線の違いをはっきりさせることで、説得力が高まるでしょう。

Check Point

1.自分が思う自分の印象を確認
まず、自分がどんな人に見えるか、思われているかを考えてみます。「やさしそう」「厳しそう」といった3つくらいあてはまるキーワードを出してみます。

2.身近な人にどんな印象に見えるかを聞く
気軽に聞ける人に、自分がどんな印象かを聞いてみましょう。良いイメージばかりでなく、ネガティブな印象を正直に言ってもらうほうが役立ちます。

3.自分思う印象と他者からの印象を比べてみる
自分が思う印象と人から見える印象がぴったり同じという人は少ないはずです。そのギャップがあることを知ることが大切です。

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