【Web会議.2】経験者が教えるWebコミュニケーションのヒント


コロナ禍の影響で打ち合わせや会議をオンライン化が広がりました。今回は、3年以上前から日常的にWeb会議を行っている経験豊富なボスに、オンラインだからこそ気を付けるコミュニケーションのポイントなどを教えてもらいました。

最初はうまくいかないもの、という開き直り!?

業務をオンライン化せざるをえなくなった企業が多いなか、数年前からWeb会議が日常的だった企業もあります。設備や個人のリテラシーの違いはありますが、「最初はうまくいかなくて当然」と言うのは、外資系IT企業で100名近くの営業職をまとめるボスSさんです。

Web会議の経験も知識も豊富なSさんは、オンラインでは対面とは違った気づかいとコミュニケーションが必要だと言い切ります。実際にどんな気づかいやポイントがあるのか?Webでのコミュニケーションに、今イチ自信がもてないボスたちのヒントになりそうです。

始まり時間より終了時間に要注意!


30分刻みでWeb会議が入ることもあるというSさん。スタート時間に遅れないように、という部下は多いようですが、問題は終了時間のほうのようです。相手も実際会えないので、「ここで聞いておかないと・・・」と思うのか、「最後に1つだけいいですか?」と質問が続き、終了時間が過ぎてしまうことも少なくありません。その後もずっと打ち合わせが続いているときは、トイレにも立てない状況になることもあるとか。

最初に終了時間の確認、また、時間が過ぎてしまいそうなときは、「後が続いているので~」といった理由を言って、メールや電話、使っているコミュニケーションツール(slackなど)でほしい希望を伝えると、相手も納得してくれるようです。

可能なかぎり余裕のあるセッティングが望ましいですが、時間がきたから「ここで終わり!」とすっぱり切ってしまうのは、慣れていてもなかなかできない様子。このあたりは相手の反応がダイレクトに見えない分、その言い方は対面時よりも気を付けないといけませんね。

オンラインで完結!ばかりではない

やってみて実感することですが、Web会議でもオンラインで終わり、となることばかりではありません。実際に同じ会議室にいれば、相手と視線が合ったり、表情を見てのやりとりができますが、参加人数が多いWeb会議ほど、言いたい発言を控えている人が多く、その対応策が必要と感じています。

一例として、議論を活性化させたい、積極的に参加してほしい場合は、あえて全員がビデオはオンにして、ミュートをはずすことを必須とします。普段、ビデオのオン・オフの自由度は高くしていますが、あえてオンにすることで、全員の参加意識を高めます。さらに会議中に指名をして発言を促すことも必要だといいます。

また、複数での会議では、会議中の様子を見ていて、反応が良くない、発言の内容や言葉使いが気になることがあります。そんなときは、終了後、メールや電話などを個別にして、フォローすることも。このひと手間をかけることが、やはり大事なようです。

「お客様の前でもこう?」と思ったら要注意!


Web会議での部下の発言を聞いていると、対面のとき以上に口ぐせや話し方のクセが目立ち、それが結構気になるといいます。

とくに気になるのが、会話の始まりの言葉。「あ~」「え~」といった言葉から始まると、めりはりのない話し方に聞こえます。会話中にこうした余計な言葉が多い人は、予定終了時間より長引く傾向が多いと、現場経験で感じるそうです。

また、ある部下の口ぐせが「えっとぉ」。いつもの調子でWeb会議での発言でも、まず「えっとぉ」から話し出すことが多く、それをオンラインで聞くと、普段以上にやけに子供っぽい言い方に聞こえたそうです。まるで両親に買ってほしいものをねだっている小学生のようなイメージ。さすがにこの言い方のまま営業しては問題だと、「クライアントとのやりとりでは、絶対に気をつけろ!」と注意をしたそうです。

慣れてきた頃、慣れているからの油断こそ要注意

最初は緊張感があったことも慣れてくると油断が出てきます。Web会議の場合は、その油断が共有画面に表れて、見えてしまうことがあるといいます。

ちょっとした操作ミスによって、見えていけない資料やメールが画面に出てしまう。社内会議では「おい、おい!」で済ませられることも、お客様相手の場合、数字が入っているものや社内でやりとりしたメールなどが出てしまう……、これは確かに笑えません。

会議中に作っていた関係のない資料、やりとり中のメール、さらに休憩中に見ていたブラウザーのニュース画面やショッピングサイトがそのまま映りこんでいたこともあったので、このあたりは、言い方に気を付けながらも、注意しないといけないポイントです。

とくに「慣れ」には注意。Web会議に慣れてきた頃、その気の緩みがこうした失敗につながります。あえて注意することと見逃すことを見極め、注意するときにはどういう言い方がよいのか? それによって雰囲気が悪くなるか、より良いコミュニケーションにつなげられるかは、ボスの力量次第!?というとプレッシャーになるでしょうか。

Check Point

1.余裕をもった時間設定を
調整が可能であれば、前後に少し余裕をもった時間設定ができると安心。終了時間は気にしつつも長引くことも多いので、少しでも休憩できる時間をもちたいですね。

2.オンライン+αのコミュニケーションが必要
オンラインで完結できることばかりでない、という意識をもちます。気になることがあれば、メールやコミュニケーションツールを使って自分から動くことが必要です。

3.「しょうがないよね」と言える余裕
自宅からの場合、犬の鳴き声が入ったり、子供が出てきてしまうこともあるでしょう。そんなときも「しょうがないよね」と言えるボスの余裕はみせたいものです。

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