老若男女を問わず、においに敏感になっている現在、体を清潔にして、制汗・消臭剤を使うだけでは万全ではありません。汗がついた衣類、とくに毎日洗えないジャケットやスーツの上着、それがいやなにおいの元となっていることも少なくないのです。
汗を拭いてからケアすることが重要
体のにおいは、大きく3タイプに分類することができます。
生まれつき持った体臭
汗や皮脂といった体からの分泌物が酸化したり、細菌によって分解されたにおい
体の病気が原因となるにおい
これら3つです。なかでも多いのが2)で、汗や皮脂が雑菌と混ざることで強いにおいを発します。それを防ぐのが「デオドラント剤」です。
ドラッグストアやスーパーには、各社から発売されているさまざまなタイプのデオドラント剤が並んでいます。その役割は、汗を抑える「制汗」とにおいを消す「消臭」。「制汗」は、汗の出る汗腺の出口を塞ぐことで汗を抑え、「消臭」は雑菌の繁殖を抑える抗菌剤を配合することでにおいを防ぎます。
使い方のポイントとしては、スプレータイプや直接塗るタイプなど多様な剤型がありますが、汗をかいたら、まずは、シートタイプで拭いてから使うこと。シートで汗を拭くことで、雑菌を取り除き、その後で、制汗することが大切です。
その一方で、汗を出すことは、人間の体温調節をするうえで重要なことです。汗腺を塞ぐ制汗剤の使用は休日は控える、といった配慮も必要でしょう。
衣類についたにおいにも十分なケアを
こうした体のにおいと加え、気をつけたいのが衣類についたにおい。体臭だと思っていたら、実は衣類のにおいだった、ということもあります。
とくにスーツの上着やジャケットなど、汗をかきやすく洗濯のできないアイテムは、十分なにおいケアが必要になります。汗ばむ季節、帰宅後は脱いだらすぐにクローゼットにしまわずに、少し風通しのいい場所にかけておきます。
わきの下など、汗がしみ込んでしまった部分は、マメに濡れタオルでトントンと叩くように拭いておくと、“汗ジミ”を防ぐことができます。
さらに最近では、男性向けスーツ用の消臭剤も発売されていますので、これを毎日、シュッとかけておけば安心。スーツ専用品でなくても、布用消臭剤として売られている商品を使うことでも効果が期待できます。
そのときに選ぶのは、必ず<無香タイプ>。体と衣類の両方から、万全な汗対策をして、においに自信のもてる毎日を過ごしましょう。
Check Point
1.シートタイプのデオドラント剤
男性用も発売されていますので、まずはシートタイプを購入。それで、汗をかいたら拭く、を習慣つけるようにしましょう。
2.衣類は十分に風を当ててから収納
汗ばむ季節の衣類は、帰宅後、すぐにしまわないこと。翌朝まで風通しのいい場所にかけておき、水分を飛ばします。
3.客観的なにおいチェックも必要
においはデリケートな問題なので、気になっても言えないもの。ご家族やパートナーに、においのチェックをしてもらってください。