話している心の内は“見える言語”で見極める


ビジネスでは、机をはさんで人と向き合うシーンが多くあります。そのとき、机の上から見える手の動きは、想像以上に心理状態が表れています。相手の表情だけでなく、手の動きも要チェックです。

手の動きによる“見える言語”をキャッチ


「手のひらを返す」「手にあまる」「手に汗握る」など、手にまつわる言葉は数多くあります。会話をしているときの手の動きは、感情の細やかな変化や話への関心度などの心の内が出やすいため、言葉はなくても“見える言語”ともいえます。
 
基本的に、自分の考えや熱い思いを伝えたいとき、手の動きは大きく激しくなり、逆に自信がないときには、動きが控え目になります。
 
会話をしながら、男性に多く見られるのが手で顎をさするしぐさ。これは、「なるほど~」というように、相手の話に同意したり、感心していることの表れです。無意識に手が額にいくときは、考えていることのアピールでもありますが、相手に対して意見などを言いたい場合、そのタイミングがなかなかつかめないという気持ちの表れでもあります。

また、意見を求められたとき、口元に手がいったり、唇にふれたりするのは、本音でないことを口にしていることがあります。口から本当のことが出ないようにする防御的な役割を手がしているという意味合いもあります。

心を許している相手には見せる機会が多いところ

 腕組みをすることは、拒絶の意味として代表的なネガティブなサインとして知られています。会話をしていて、相手が腕組みをし始めたら、話に疑問や不満を抱いていることの表れ。しかし、そこで終わりとあきらめるのではなく、そのサインを受け取って話の内容や方向性見極めれば、ポジティブなサインに変化する可能性もあります。

腕組みにうなずきが加われば、「納得した」という意味であり、腕組みをやめて手を広げたら、話はいい方向に進んでいる証拠といえます。

なかでも手のひらは「手の内」の表れとして、心を開いている相手には見せる機会が多い部分。会話の途中で、腕まくりをするという行為は、男女問わず、乗り気の表れ。積極的に相手の話を聞こう、その話を進めたいという大変ポジティブなサインです。
 
大切なのは相手の反応に合わせて、会話を進めていくことです。部下の手に表れる“見える言語”に応じた対応をすることと同時に、自分の手の動き見られていることを自覚しなくてはいけませんね。

Check Point

1.ご自身の手の動きを把握
人の話を聞いているとき、あなたの両手はどこにあり、どんな動きをしていますか? 今まで気付かなかった手の動きを自覚しましょう。

2.相手のクセを見極める
何度も見る同じような動きがあるならば、それはその人のクセかも。“見えない言語”か、クセなのかの見極めが大事です。

3.ネガティブシーンでの観察
交渉や商談が思うように進まないとき、相手がどのような動きをしているか。第三者的な観察眼をもつことで今までとは違った発見がありそうです。

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