マナーに自信があるかと問われて、「はい」と答えられる人はごくわずかでしょう。ひと言でマナーといっても、その範囲は挨拶から食事、服装までと幅広くあります。ビジネスの場合は基本を踏まえ、相手とその場に合わせた柔軟な対応ができるかがポイントになります。
グローバルな時代にこそ大事にしたい気づかい
社会人として経験を積んだ人であれば、日頃からビジネスマナーをふまえたやり取りができているでしょう。
最近では、規模を問わず多くの企業が海外へと進出しているため、外国の人と接する機会が増えました。
多くの日本人が外国語への苦手意識がありますが、コミュニケーションは言葉だけではありません。良いマナーで接することは、自然と相手へ敬意や思いやりとして伝わり、より良い関係へと発展していくことにつながります。
日本では違和感がないことも、外国の人から見るとマナー違反と受け取られることがあります。
例えば、入口のドアの開け閉めです。自分だけ出入りすることを考えて、後に続く人への配慮をしていない、ということはないでしょうか。
自分の次に通る人がいるならば、ドアを押さえて通しましょう。これだけで印象は大きく違います。
問題は自信のなさが見えること
マナーの良し悪しがはっきり出るのは、やはり食事のとき。食器や食べるときの音を立てないというのは、本当に最低限守るべきことです。
欧米の人が箸をうまく使えないように、日本人はフォークとナイフの扱いに慣れていません。使い方は練習すれば上達するものですが、不慣れであるという自信のなさが態度や表情に出てしまうことは問題です。
海外生活の長い知人によると、フォークとナイフの扱いも国によって違いがあるそうです。
例えば、イギリス人はフォークとナイフを手と一体化しているように使うので、向きや持ち方を替えない人が多いようです。一方、アメリカ人は、向きを変えることもあれば、持ち手を替えることも多く、形式にとらわれていないといいます。
日本のマナーでは、「ライスはフォークの背にのせて食べないこと」と教わることもあります。では、どのように食べるのが正解なのでしょうか。そこまで言及した解説は少ないのですが、これはフォークの凹んだ面を上にして、そこに乗せるようにすると無理がないでしょう。
とくに男性に注意してほしいのは、食後の爪楊枝の使い方。人目をはばからずに使う姿には否定的な声が多いので、使うときは控えめに使う気づかいが必要ですね。
Check Point
1.ドアの開閉時のちょっとした気づかい
ドアをちょっと押さえておいて相手を通してあげる。それが自然にできる人は、間違いなくスマートな身のこなしができる方です。
2.フォーク&ナイフの使い方をチェック
自分がどんな食べ方をしていたかを確認してみましょう。使い方にばかり気を取られて、お皿にばかり視線がいかないように注意しましょう。
3.日本と海外のマナーの比較
仕事でもプライベートでも海外に行くときは、その国の一般的なマナーを知っておくことは必要です。基本を知っていることが自信のある振る舞いにつながります。