年々、ビジネスシーンの服装はカジュアル化が進んでいますが、そのときに履く靴は?というと、一定のライン引きは必要です。業界・業種によってそのライン引きは違いますが、スーツ、ビジネスカジュアルが主体であれば、このあたりを目安にしましょう。
人それぞれの「良い」の基準
ビジネス用の靴は、服装ほど季節による変化はありません。フォーマル具合をどこまでくずしていいかわからない、という戸惑いの声もありますが、基本は、スーツ着用時は黒の紐つきの革靴。ビジネスカジュアルであれば自由度は高まりますが、ビジネス用と考えるとスニーカーは一般的とはいえません。
靴は良いものを履くべきですが、ひと言で「良い靴」と言っても、ドレスコードでフォーマル度の高いものだけでなく、特定ブランドの靴、機能性が高い靴、歩きやすい靴など、人それぞれ「良い」の基準は違うものです。
男性の良質の革靴といえば、ソール(底)も革製です。インポートのものや高級ブランドのものは、ほぼこのタイプとなります。
しかし、日常的なビジネスシーンに履いていると、雨にぬれてシミになったり、すぐに傷んだり、長距離を歩くと疲れるなど、機能面での不安があるのも事実です。
ビジネス用の靴は、フォーマル用とデイリー用を分ける必要があります。
フォーマル用は正式な場や人前に出るための靴なので、ソールも革製の高級感のあるものにしましょう。一方、デイリー用は、歩きやすさや機能性を優先した日常的に履く靴なので、ソールはゴム製でもOKです。
防水機能の高いビジネス用を2足用意
靴は、少し値段が張っても良質のものを修理して長く履き続けるのが理想です。
しかし、靴にこだわりが強い人でなければマメに修理に出す時間も手間もかけられないので、傷みが目立つようになって初めて修理に出すのが現実でしょう。そのため、修理代が1~2万円もかかることもあります。
購入価格を考えて、「この靴は修理にいくらまでかけていいか」と、自分のなかで決めておくことも必要です。
最近は、天候の変化が激しく、靴も雨に対応できるものが必要になります。豪雨にも耐えうる防水機能の高い合皮でゴム底のビジネス用を用意しましょう。2足あれば、交換用として安心です。
女性の場合は、デザインも豊富なレインシューズが発売されています。単なる長靴ではなく、パンプスタイプで防水機能が優れたもの、秋冬にはブーツのようなロングタイプまで発売されています。服装に合うお好みの1足を雨用として用意しておくと安心です。
もし急な雨で革靴が濡れてしまったら、帰宅後にやるべきことは、濡れた靴の中に新聞紙を入れておくこと。新聞紙の吸水力は高いので、靴を長持ちさせるにはこのひと手間を忘れないようにする、それが大事です。
Check Point
1.ビジネス用の靴のかかとを確認
普段、履いている靴のかかと部分をチェックしましょう。斜めに減っているのが目立つようならば、修理に出します。かかと部分だけであればある程度の価格で修理可能です。
2.修理すべき靴はこまめにチェック
靴は履いているうちに傷むもの。愛着や価格によって、修理をすべき靴かどうかを決めます。修理すると決めた靴は、こまめに出すように心がけます。
3.雨の日用の靴を用意
昨今の突然の豪雨に備えて、雨用の防水機能の高いビジネス用の1足があると安心。濡れてもいい靴を雨用とするのでは、最近の豪雨には耐えられません。