普段はお箸を使うことが多い日本人にとって、西洋式のテーブルマナーは苦手意識を持ちやすいようです。大切なのは自信をもって振る舞うこと。基本を知って仕事の会食でも、海外のレストランでも堂々と食事を楽しみたいですね。
ナプキンで口元を拭くときの基本とは?
グローバルコミュニケーションとマナーは、基本を抑え、その国やその場に応じたアレンジが必要です。
テーブルマナーについては、ある程度の基本をおさえて苦手意識をなくし、自信をもった振る舞いをすることが重要です。
テーブルマナーは大きく分けるとアメリカ式とヨーロッパ式があり、食事中のカトラリーの置き方や向きなど、細かい違いがあります。一般的にアメリカ式はカジュアルで、フォーマル度の高い席はヨーロッパ式を採用していることが多いようです。
テーブルセッティングの基本は、食事に使うものは自分の左側で、飲み物は右側です。フォークやナイフは外側から内側に向かって順番に使っていきます。お皿の上にあるのはデザート用のフォークとスプーンになります。
まず席についたら、テーブルの上のナプキンをひざにかけます。何人かの会食のときは、ホスト(主催者)がナプキンをかけた後にかけます。ナプキンは二つ折りにして、折り目は体に近い方に置き、口元をぬぐうときは、折った内側で拭いて汚れが外から見えないようにしましょう。
塩・コショウを他の人に回すときは?
スープを飲むときは、スプーンは手前から遠くへ、スープをすくって飲みます。手前からすくえば、スープがたれてもお皿に戻ります。量が少なくなったら、左手で向こう側に傾けて集めてすくいます。お皿は持ち上げて飲まないように注意しましょう。
パンはひと口ずつちぎってから、バターをつけます。バターは全体に塗るのでなく、ちぎってその都度、つけるのがポイントです。
日本料理と違って、塩とコショウを好みに応じてかけることも多いですが、他の人に回すときは、塩とコショウを2つセットで渡すのが基本です。塩だけ、コショウだけと、単体で動かしてはいけません。
このような食事中の基本のマナーについては、必ずおさえておきましょう。
また、中華料理をはじめとしたアジアの料理ではお箸を使うこともあります。
海外の人から、「箸置きがない場合はどうすればよいのか」と、質問されたことがありました。その場合は、テーブルに直に置くことは控えて、割り箸の袋を二つ折りにして箸置き代わりにすることで解決できます。
基本を知って自信をもち、ハレの場に慣れれば、必ず堂々とした振る舞いにつながりますよ。
Check Point
1.迷ったことは何か?
テーブルマナーで、「あれ」と迷ったことはありませんか。どんなことに迷ったか、疑問を感じたかを改めて確認してみましょう。
2.周りの人のスタイルを見てみる
レストランや国籍によって、基本となる食事スタイルには違いがあります。少し気取ったレストランに行ったときに、周りの人やお店のスタイルをチェックしてみましょう。
3.スマートだと感じる人を見本にする
食事をするときには、その人の品格が表れるといわれます。スマートな振る舞いだと感じる人がいれば、他の人との違いは何かチェックしてみましょう。