ビジネスシーンでは服装だけでなく、持っているアイテムも人から見られているものです。だからといって高価なもの、ブランドものを身につける必要はありません。年齢と立場にふさわしい、こだわりを込めた質の良いものを選ぶようにしましょう。
自分に合った質の良いものとは?
エグゼクティブ向けレクチャーのとき、あるボスから「ブランドものを持つというのはどうなのでしょうか?」と質問を受けたことがありました。
一般的なアドバイスとしては、特にボスだからといってブランドものを持つ必要はなく、ブランドものよりも、質の良いものを持つことが大事であるということを伝えるようにしています。
このボスは、さらに進んだ視点を持っていて、「年齢や立場を考えて質の良いものを持つようにしているが、鞄などは質の良いものはブランドものであることが多く、それがボスにふさわしいブランドであるかどうかが気になる」ということでした。
実際に他の経営層の方が持っているというブランド名をあげてもらったところ、確かにトレンド傾向が強い、と感じるものでした。
ブランドものを持つことにこだわる必要はありませんが、身につけるものが立場や年齢に合ったものかどうかを考える必要はあります。
鞄をはじめとしたアイテムは、「ベーシックなブランド」かつ「ロゴが目立たない」もので、ひと目でブランドがわかるものは控えたほうがよいとアドバイスしています。
経験を積んでいくと、自分の好みも、良いものを見る目も育ってきます。
自分のアイテム選びのポイントはどこなのか? 鞄で例えると、使うほど手になじむ革製を選ぶのか、それとも軽量な素材のものが良いのかという点や、使い勝手の良さを重視するのかなど、優先順位をはっきりさせましょう。
ビジネスでの使用が中心のアイテムであれば、「好き」という気持ちだけでなく、現在の立場にふさわしいものかどうか、改めて確認する必要があります。
自分で判断に自信がないときは、第三者の意見を聞くことも大切です。家族でも部下でもでも良いので、こんなときに頼りにできるブレーンを一人でも作っておくと何かと心強いですね。
withコロナ時代のアイテムのメンテナンス
ボスなどの立場を務めるようになれば、革製品を身につけることも増えてきます。
革製品の基本的なお手入れについては、他の記事にその機会を譲り、ここではwithコロナ時代の革製品のお手入れについて少しご紹介します。
コロナウィルスはその表面が油膜で保護されており、この油膜を取ることで死滅できるそう。
そこで、除菌として高濃度のアルコールや次亜塩素酸ナトリウム、界面活性剤が有効だとされていますが、さて、これらは革製品に使用することはできるのでしょうか?
結論から言うと、アルコールは革の塗料を溶かすことがあり、次亜塩素酸ナトリウムもアルカリ性の性質から、革への使用は避けた方が良さそうです。
もし除菌用途で用いる場合は、中性の界面活性剤を使用します。市販の乳化性クリームや革用クリーナーは高濃度ではありませんが、界面活性剤を含んでいるので一定の効果があります。
お手入れは通常ブラッシングから始めますが、コロナウィルス が空中に飛散するのを避けるため、順番を変えてクリーナーなどで表面を湿らせることから始めましょう。
お手入れは必ずマスクをつけた上で、換気の良いところでするようにするのが良いですね。
Check Point
1.自分が見て質が良いものとは
他の人が持っているアイテムを見て、質が良いと感じたことはありませんか? 鞄であれば、素材や色味など、どこを見て判断していますか?
2.選ぶときの優先順位をはっきり
鞄や財布、手帳などの新しいものを購入するときは、自分の「譲れないポイント」をはっきりさせましょう。優先順位が決まれば、選びやすくなります。
3.良質のものはメンテナンスが重要
質が良いもの、高価なものであるほど、日頃のメンテナンスが重要。自分がこだわって選んだものをお手入れし、長く大切に使うのが理想です。