Withコロナ時代、言葉遣いと言い方の工夫で行動が変わる!


今や定着しつつあるwithコロナ時代、制限された環境・状況でストレスを感じながら生活している方も多いでしょう。

このように緊迫した状況で、改めて言葉のもつ力の大きさを感じるさまざまな出来事がありました。

「言霊」という言葉があるように、言葉には人を元気にしたり、励ましたり、使い方によって様々な働きを相手にも、自分にも与えます。

今回は生活の中で感じられた事例の一部を見ていきます。

言い方次第で行動が変わる、流れを変えることができる


 コロナ禍の自粛期間中、「感染者を減らすためには、不要不急の外出と人との接触を控えることが大事」と、連日、報道されています。

 一方で、免疫の専門学者の話によると、外出しないでいると免疫は急降下するので蜜を避けつつ、外出して外気に当たることは大事とも言われて、何を基準に判断してどう行動すべきか考えさせられることも多々あります。

 様々な情報があり、どれに重きを置くかもそれぞれです。

そんな状況の中、一般的に守るべきルールを守らない人へ対して、強く批判する厳しい言葉や行動がニュースでも多く見られました。

また一方では、男性アナウンサーがニュースの最後に話す視聴者に向けた気の利いたコメントに「心を刺された」「癒された」と話題にもなりました。

不安な状況のなか、感情を良くも悪くもするのが 言葉 であり、その影響力の大きさを感じました。

 童話『北風と太陽』ではありませんが、言い方次第で大きく流れが変わる、ということが、実際に行動経済学では実証されているという興味深い記事(日経新聞(2020年4月6日朝刊『社会の免疫力 高めよう』)がありました。

「自分だけでなく他人のためにもなる、という『利他性』を軸にしたメッセージのほうが、はるかに効き目があった」という内容です。

 これは、2014年と2018年に広島県で起きた豪雨による土砂災害の避難勧告で実証(大阪大学・大竹文雄教授と広島県の共同調査より)されたことですが、使う言葉と言い方次第で行動変容を促すことができるとしています。

テレワークによる“リモハラ”にも配慮しつつ

 そう考えると「人込みに行く人は常識がない」「家にいないからコロナになる」と、強く批判することは、決して相手に届く言い方ではありません。

発信していかなければいけないのは、「ちょっとした気づきを与えて人の行動を変える、行動経済学でいう「ナッジ(肘で軽くつっつくこと)」の手法が有効。

上から言うのでなく、「一緒にやろう」という呼びかけというとわかりやすいでしょうか。

 コロナ禍を機に、テレワークによる在宅勤務が広がりました。

最近では「リモハラ」と呼ばれるリモート特有のハラスメントも指摘されています。

文字だけの業務指示は強圧的な印象を与えやすく、在宅で見える私生活への言及は相手に不快感を与える恐れがあるということです。

 今の時期に必要なのは、「行動を促しながら、圧迫感のない立ち入りすぎない言葉がけ」となりますが、さて、実際にはどんな言葉がけができるか、考えてみるいい機会ですね。

Check Point

1.普段の自分の言い方を改めて確認
普段の言葉がけが、強圧的ではないか?

圧迫感がないか? 立ち入りすぎてはいないか?

チェックしてみるいい機会です。

2.“ちょっとした気づきを与える言い方”とは?
相手にちょっとした気づきを与えて、行動を促すことを期待したいーーそんなとき、どんな言い方をすればよいかを考えてみましょう。

3.リモハラの心配はないか?
在宅勤務の部下とWeb会議で、「リモハラ」と言われるような心配はないか、ちょっと自分の言動、表情、メールの文面をチェックしてみてください。

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