葬儀というのは、親しかった人、お世話になった人などが亡くなったとき、その人を送る最後の場です。
故人と親しければ、弔辞を頼まれることもあるかもしれません。
ただ、コロナ禍によって葬儀の形が変わらざるを得なくなり、実際に参列したり、最後
に一目会うということが難しくなってしまいました。
それでも、弔電などの言葉でお悔みの気持ちを伝えることはできます。
今一度、お悔みの言葉として避けるべきなのはどんな言葉なのかを知り、ボスとしてふさわしい言葉で故人を見送りたいものですね。
「忌み言葉」や「重ね言葉」は使わない
お悔みは、内容や言葉使いに注意して遺族の気持ちに配慮することも大切です。
「忌み言葉」とは、不幸を連想させるとして宗教上の理由や特定の場面では使うのを避ける言葉です。
生死を連想させる言葉は言い変えます。
・「死ぬ/死亡」→ご逝去
・「生きているころ」→「ご生前」
・「ご生存中」→「ご生前」
「死ぬ」「苦しむ」ことを連想させる4や9といった数字も使わないようにします。
不幸が重なる、不幸がまた来るということを連想させる「重ね言葉」も使いません。
・重なる/重ね重ね/再三/繰り返す/くれぐれも/ときどき/続く/皆々様
・また/たびたび/しばしば/返す返すも/さらに など
弔辞を読む場合も内容や表現を選び、抑え気味にするのが良いでしょう。
・不慮の事故で亡くなった場合:「急なことに驚いている」
・病死などの場合 :ねぎらいの言葉を入れる
・「本人も楽になった」などのニュアンスは入れない
喪主との間柄で適切な敬称を使う
お悔みの弔電には、故人の敬称やあて名などが必要になります。
直接的に使ってはいけない言葉とは違いますが、ボスとしてはお悔みの場にふさわしい呼び方ができるといいですね。
父:ご尊父様/父上様/お父様/父君/ご亡父様/ご先代
夫:ご主人様/旦那様
息子:御令息様/ご子息様
祖父:御祖父様/おじいさま/祖父君
兄・義兄:兄上様/ご令兄様/お兄様
弟・義弟:ご弟様/ご令弟様/弟様
母:ご母堂様/お母上様/お母様/母君/ご亡母様/ご賢母様
妻:ご令室様/奥様/奥方様
娘:御令嬢様/お嬢様/ご息女様
祖母:御祖母様/おばあさま/祖母君
姉・義姉:姉上様/ご令姉様/お姉様
妹・義妹:お妹様/ご令妹様/妹様
弔電を打つ際にも必要になるので、喪主の氏名や喪主と故人の間柄、喪家の住所・電話番号、通夜・葬式の形式や場所と日程なども事前に必ず確認しましょう。
Check Point
1.生死を意識させる「忌み言葉」や「重ね言葉」は使わない
遺族の悲しみを助長させるような「忌み言葉」は避けましょう。
死を連想させるような数字も使わないようにします。
また、不幸の繰り返しを連想させるような「重ね言葉」も避け、直接的な表現は控えましょう。
2.その宗教にふさわしい言葉を使う
お悔みの言葉としては直接的な「死」という言葉は使わず、他の言葉に置き換えます。
故人が必ずしも仏教とは限らないので、宗教に合わせた言葉を使うことも大切です。
■「死」を置き替えて表す言葉
・仏教 : 往生/成仏/他界
・神道 : 帰幽(きゆう)
・キリスト教 : 気天/昇天/召天(しょうてん)
■よく使う仏教用語(仏式以外の葬儀では使用不可)
供養/往生/成仏/冥福
3.敬称の付け方に気を付ける
故人の敬称は、喪主との間柄によって変わってきます。
どういう間柄なのかを把握してふさわしい呼び方をしましょう。
また、送ることが多いであろう義理のご両親が亡くなった方に弔電を送る場合の敬称にも気をつけましょう。
夫の父:お舅様/お父上様/お父様
夫の母:お姑様/お母上様/お母様
妻の父:御外父様/御岳父様/お父様/父上様
妻の母:御外母様/御岳母様/お母様/母上様