雨で濡れたアイテムを、ちょっとしたひと手間かけてケアすることで、その後の“持ち”は大きく違います。洋服や靴の型くずれや品質維持に大きな違いが出る、帰宅後のひと手間のポイントをチェックしてみましょう。
上着はハンガー、ズボンは干し方がポイント
雨の日の外出で濡れてしまったスーツや靴、自宅に帰ってそのままにしていませんか? 濡れてしまったら、その日の帰宅後、そのままにしておくか、ひと手間かけてケアするかで大きな違いが出てきます。
濡れたスーツやジャケットは、まず、タオルで全体を押さえるようにして、全体の水分を取ります。水分を取るときには、表面をこすらずにタオルで押さえて水分を取るのが、繊維を傷めないポイントです。
その後、型くずれを防ぐために、ハンガーにかけておきますが、ハンガーは肩に厚みがあるしっかりしたものを選ぶことが大切です。
ハンガーにかけたら、ていねいにブラッシングをします。ブラシをかける方向は常に一定方向で上から下へ。濡れた後のブラシがけは、水分を含んで絡まりやすくなった糸を元の状態に戻すことで、生地の毛羽立ちを防ぐ効果があります。
ズボンも同様に水分を取り、はさむタイプのズボン用ハンガーにかけますが、そのかけ方がポイント。裾を上に、ベルト部分を下にして吊るしておきます。すると、ベルト周りの重い部分が重り代わりになるので、できたシワも伸びやすく、とれかけたズボンの折り目も整います。
どんな衣類もクローゼットにしまう前に、しっかり湿気を取ることが必要です。半日以上は、風通しの良いところにかけておくと安心ですね。
靴は湿気を取ると同時に保湿が重要
予想外の雨で一番ダメージを受けるのが靴。革製品は濡れるとシミになったり、カビが生えたりと、さまざまなトラブルにつながります。濡れた後のケア次第で靴の寿命が大きく変わるので、外出先でも濡れた靴の水分をさっと拭き取る、そのひと手間を惜しまないことが長持ちの秘訣です。
帰宅したら、濡れた靴は、まず、全体の水分をやわらかい布で素早く拭き取ります。靴の中には丸めた新聞紙をつま先までしっかりと入れておき、風通しのいい場所に置いておきます。新聞紙は吸湿性が高いので、靴の内側の水分を取るには効果的です。
革製品は適度な油分で美しさを保っているため、濡れた後、水分が飛んだ後の乾燥を防ぐことも大切です。靴の場合は、新聞紙で内側の湿気を取るケアをすると同時に、外側から保湿することも必要です。
靴用の保湿クリームは、広く売られていますので、それを靴全体にていねいに塗りこむことで、雨ジミなどを防ぐことができます。靴の革の種類や色によって適した保湿クリームがありますので、それぞれに合ったものを選んでお手入れをしてくださいね。
Check Point
1.必ず濡れたら拭く
雨の日の外出時など、スーツやジャケットはもちろん、靴の水気を拭き取るひと手間をおしまないようにしましょう。
2.ハンガーをチェック
濡れた服の型くずれを防ぐ、肩のしっかりしたハンガー、裾から吊るせるズボン用ハンガーの用意はありますか?
3.靴用保湿クリームで保湿
濡れた靴を乾かすだけでなく、“保湿”が必要です。お気に入りの1足ほど、この手間をかけることでいい状態を保つことができます。