「自己紹介」は、初めて会った人への最初のコンタクトであり、自己アピールの場です。後々まで印象に残る人と、その他大勢の一員になってしまう人。その自己紹介の違いは何かを考えてみましょう。
3つのポイントを考えて2分程度にまとめる
これまで、さまざまな場面で「自己紹介」をしてきた経験があると思います。ひと言で「自己紹介」といっても、オフィシャルな場からカジュアルな会合まで、いろいろな状況が考えられます。
ここで、ある懇親会に参加したと仮定します。参加者は自分より年下の、20代~30代の初対面の人がメインです。「自分のことを相手に知ってもらう」という前提は同じで、一歩進んだ自己紹介をするために、3つのポイントを意識して話しましょう。
まず意識するのは、「参加者に合わせた内容にする」ことです。男女比やキャリアなどを自分なりに見極めて、それに合わせた内容で話します。最近の新入社員は優秀な人が多い、という一般的な話よりも、同じ時期の自分の経験談を話すことで、世代間ギャップを縮めていきます。
次に、「相手との共通点を探すこと」です。自分の趣味や特技を話すとき、「○○をやっていた人はいますか」という質問を投げかけて、相手との共通点を見つけながら話すのも一案です。まったくいない場合でも、「先日は○人くらいいましたが残念―」など、会話の糸口にはなるはずです。
最後に重要なのが、「適切な時間内にまとめること」です。初対面で話が長いという印象を持たれることのないように、自分の言いたいこと、アピールしたいことを1つに絞って話します。時間制限がない場合も、2分くらいで切り上げると、コンパクトな自己紹介になります。
事例や経験談を入れることで人と違った話にする
自己紹介の順番について、必ずしも自分がトップバッターになるとは限りません。そのときに気をつけたいのが、ちょっとした言い回しです。
「先ほどの○○さんと同じように」「まったくその通りだと思いましたが」という言い方をよく耳にします。しかし、自分のことや自社のことを紹介するときに、共通することを強調するのでなければ「他者と同じ」であることをアピールする必要はありません。あえて「同じ」と言うことで、それを上回るものが期待される可能性もあります。
話す内容が一緒になってしまった時は、別の話にもっていけるのが理想ですが、それができない場合でも表現を変えたり事例や経験談を入れたりすることで、人とは違った話をすることができます。
職場には仕事だけでなく、ライフワークバランスを重要視する人、既婚・未婚の人、育児中の人など、さまざまな考え方や立場の人がいます。その多様性を認める前提で、言葉を大切にした自己紹介をしていきましょう。
Check Point
1.自分が自己紹介で言ってきたことは
今までどのような自己紹介をしてきたかを確認してみましょう。どんな相手に何を話してきたか、聞き手の反応なども一緒に思い返してみてください。
2.自分のアピールポイント
現在の自分が自己紹介をするときのポイントを決めます。仕事でも、趣味でも、自分が納得できるアピールポイントは何かを考えてみましょう
3.印象深い自己紹介のためのヒント
自分がこれまで印象に残っている自己紹介は誰のどのようなものだったか。印象深い自己紹介をするヒントになるはずです。