着こなしのルール・アンボタンマナーを実践している?


アン・ボタン(un button)とは、「ボタンをはずす」という意味。上着を着たとき、「一番下のボタンは留めない」という原則をアンボタンマナーといいます。知っている人にとっては、「常識」ですが、実際はこのルールを知らない人もいます。

意外と知られていない上着の着こなし、アンボタンマナー


 アンボタンマナーとは、スーツやジャケットのボタンが2つでも、3つでも、一番下を留めないという装いのルール。

もともと一番下のボタンは「飾り」と位置づけられます。

これを留めることでスーツのシルエットが崩れる、苦しい、余計なシワが入るので「留めてはいけない」というマナーとなったようです。

ですが、

「ボタンを開けたままではだらしがなく見える、全部留めるほうがきちんとしている」

と思い違いをしている人も少なくありません。

 こうした話をすると、大半の人が「常識のマナーである」という反応をしますが、その一方で、「初めて聞いた」という人も少なからずいます。

 実際に、ビジネス誌のインタビュー記事や企業のアニュアルレポート(年次報告書)を見ていて、社長のスーツの前ボタンがすべて留まっていた写真を目にしたことがあります。

 また、芸能人や話題の人であっても、ボタンが全部留めた状態でテレビや雑誌に出ている姿を目にしたこともあります。

 マナー、ルールとはいえ、知らない人や意識していない人がいるのも事実です。

ボタン一つのことから見えてくること

 社長がジャケットのボタンを全部留めて媒体に出てしまっている場合は、社長自身が知らないことよりも問題なのは、誰一人、助言できない(=言えない)ということでしょう。

 それによって、この人はワンマンである、聞く耳をもたない人、という人物像をイメージしてしまいます。

 また、社会人経験の少ない人や、服装に興味がない、あるいは苦手意識のある人の場合は、このルール自体を知らないことがあるかもしれません。

 重要なのは、なぜ上司である人がこのルールを教えないのか?ということです。

 上司自身がボタンを全部留めているもの問題ですが、自分はしっかりルールを守っていながら、できていない部下に注意ができないとしたら、それは大きな問題でしょう。

 たったボタン一つを扱う服装のマナーですが、人や組織の様子を垣間見れる材料でもあります。

 まずは、男性社員の上着のボタンが全部留まっていないか、改めてチェックしてみてください。

Check Point

1.自社内を見回してみることから
アンボタンマナーをみんな知っているかどうか、まずは自社内を確認してみましょう。そこで改めて気付くこともあるはずです。

2.言いやすい関係ができているか
アンボタンマナーでなくても、ご自身がふさわしくない装いをしている、あるいは違和感があるとき、周りの女性社員や部下の方は何か言ってくれますか?

3.レベルを統一するためにできること
服装や外見は個人レベルのことではなく、企業としての共通認識が必要なことでもあります。レベルを統一するために必要なことを考えてみましょう。

(Visited 203 times, 1 visits today)