ビジネスシーンでは季節を問わず服装のカジュアル化が定着してきています。カジュアルな装いでも、靴がきれいで手入れされたものであると、きちんとした印象になります。装いよりも印象を大きく左右する、足元のきちんと感を意識していますか?
素材と加工の違いでランク分け
「おしゃれは足元から」とよく言われます。最初の挨拶でお辞儀をしたとき、相手の靴はどうしても目に入ってくるもの。そのときの印象の良し悪しは後々まで続くものです。
男性の場合、スーツ着用時は黒で革素材の紐靴が基本になります。 そして、同じ黒の革靴でも、ランクを3つに分けて持っておくと便利です。この場合のランク分けとは、「フォーマル対応用」「日常用」「雨対応用」になります。
靴底には、大きく分けると革張りとラバー素材があります。
高級感のある革張りはフォーマル用、軽くて濡れても大丈夫なラバー素材は日常用と雨用にします。靴自体の革は、とくに雨用でなくても水をはじくような表面加工があれば、雨対応用にできます。
同じ靴は2日連続で履かないことが理想ですので、日常用は3足以上手持ちがあると安心です。
土踏まずのアーチのフィット感が疲れを左右
比較的高い年齢層の人に多いですが、「履きやすいから」という理由で、スーツでも紐付きでない靴を好む人もいます。履き心地の良し悪しは、紐のあるなしで決まるわけでなく、足に合う型かどうかの違いです。
多くの靴売り場には「シューフィッター」という専門家がいます。「履き心地が良い靴」「疲れない靴」など、求める靴を相談してみると、一人で選ぶときとは違った視点での靴選びができます。
女性の場合、ビジネスシーンの基本はパンプスを合わせることが多くなります。パンプスが疲れる理由は、ヒールの高さもありますが、土踏まずのアーチの形に合ったフィット感によって大きく疲れ方が違ってきます。
最近では、パンプス用のインソールも用途に応じて豊富に出ています。手持ちのパンプスも、インソールで調整してアーチにフィットさせると、疲れにくい1足に近づけることができます。
Check Point
1.簡単にできるお手入れのクセづけ
革靴は、手入れの良し悪しがひと目でわかるもの。念入りな靴磨きが理想ですが、毎日、ホコリや汚れを軽く拭き取るクセをつけるだけでも大きく違います。
2.大きめでなくジャストフィットが理想
「革は伸びるので」というセールストークを聞きますが、一概にそうとも言い切れません。基本的にはジャストフィットのもの、微調整はインソールでするとよいですね。
3.シューキーパーを活用
大切にしている靴は、木製の専用のシューキーパーを用意。履いてないときにキーパーを入れておくと、型くずれもなく、シワも伸びます。