【常識】葬儀から時間が経ったときのお悔やみ状

疎遠になっていた知り合いや仕事関係など、だいぶ経ってから訃報を知るということもありますね。

このコロナ禍では身内だけで葬儀を行う場合も多く、後になって亡くなったことを知ったということもあります。

「葬儀には参列できなかったとしても、せめてお悔みの気持ちを伝えたい」というときは、電話や手紙、お悔み状などで気持ちを伝えられます。

とはいえ、これも弔事の1つなのでマナーや決まりごとは大事です。

遺族の気持ちや状況にも配慮し、たとえお参りに伺えないとしても、ボスとしては社会人としての振る舞いを部下に対してもしっかりと見せたいところです。

お悔み状を出す

自宅に伺うつもりがあっても、まずは電話や手紙を送り、相手の都合も確認しましょう。

先方から「お気持だけでけっこうです」と断られた場合は、無理強いせず、直筆の手紙を書いてお線香や香典などと一緒に送ってもいいでしょう。

お悔み状では時候のあいさつなどは入れず、まずはお詫びや遅れた理由を書きます。

忌み言葉や重ね言葉を避け、お悔みの言葉と遺族への励ましの言葉を添えます。

故人と親しかったり余裕がある場合は、感謝や故人との思い出、近況なども短く付け加えるといいですね。

さらにお金などの同封した物や別送したものについて明記し、文章をまとめます。

香典を一緒に送る場合は不祝儀袋に包んで表書きをし、現金書留用の封筒に入れましょう。

お悔みの手紙を別の封筒に入れて、香典の現金書留用の封筒に同封しても構いません。

お悔みの気持ちを込めて物品を贈る

お悔みの気持ちを込めて、物やお金を贈る場合もあるでしょう。

ただし、弔事に贈るものには「のし」は付けません。

殺生を避ける、という意味から肉(ハム)や卵、かつお節などの海産物も贈るのは避けるのが無難です。

四十九日を過ぎてから果物やお菓子などを贈る場合も、のしは付けず、水引は黒白の結びきりにして、表書きを「御供」とします。

現金の場合は「御供料」、初盆に贈る金品は「御仏前」、提灯の代わりに包む現金には「御提灯料」の表書きをします。

■お悔やみ状の書き方

【①お詫びと理由】
最初に時候のあいさつは入れない。
お悔やみが遅れた理由とお詫びを書く。
「ご他界」ほか「ご逝去」「亡くなられたこと」でもよい。

【②お悔やみ】
お悔やみの言葉は必ず入れる。
書面に余裕があれば励ましの言葉も加えてもよい。

【③同封したもの】
金品を同封や別送したときは明記する。
贈り物の表書きは、相手の宗教・宗派に関係なく「御供料」。

【便箋と封筒】
模様の入っていない白無地の縦書きが基本。
封筒のふた部分は必ず一重のものを。二重の封筒は「不幸が重なる」を連想させるため。

【使う言葉】
直接的な「死」に関する言葉、「重ね重ね」「再び」「また」などの重ね言葉は使わない。
文末の「追伸」も入れない。

Check Point

1.訃報を知ったらすぐに送る
通夜や葬式、告別式にも出席できなかった場合は、訃報を知ったらすぐにお悔み状を送るようにし、できるだけ初七日までに送るのが理想。自宅にお悔みに伺うつもりであっても、まずは手紙や電話で連絡をしましょう。

時間が随分経ってから知った場合でも、気持ちを込めたお悔やみ状は送るようにします。

2.二重の封筒や「追伸」は使わない
模様のない白無地の便せんに、縦書きで書きます。

「不幸が重なる」「悲しみが重なる」という意味でフタの部分が二重になっている封筒は使わず、一重になっている封筒を使用します。

同じように「追伸」も書かないようにしましょう。

3.弔事はフルネームで
弔事では、氏名はフルネームで書くようにします。

慶事では名前がわかれば良いものですが、弔事の場合は故人と親しかったとしても、遺族には誰かわからないということもあり得ます。

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