コストパフォーマンスと環境に配慮した服装への意識


最近は品質の良い商品がお手頃価格で手に入る時代。今一度、ビジネスアイテムのコストパフォーマンスについて考えてみましょう。“大切に、長く着る”ということは、お財布にも環境にもやさしい――。こうした装いの意識をもったことはありますか?

“大切に、長く”という意識をもてるか?


今では誰もが地球温暖化の影響を肌で感じるようになりました。暑ければ薄着になる、寒ければ重ねて着る、こうした原点に返ることが一番大切なこと。それに加えて洋服については、「長く着られる」「使い捨て感覚をやめる」という意識の有無が大きく環境に影響しています。

現在は、年代、ポジションを問わず、適正な価格、またはお手頃価格でより高品質なものを求める傾向が強くなっています。その一方で、品質の良いものが安く手に入ることから、“大切に長く着る”という意識は低くなっているのも事実。日本を代表するカジュアルブランドのビジネスアイテムなどは、満足できる品質ではありますが、それを大切に長く着ようと思う人は決して多くない、といえますよね?

価格の違いは「型くずれ」として表れる

ビジネススーツを例にとってみましょう。高価な1着と安価な1着、この価格の差は何か? というと、使われている素材の品質の違いです。着心地の良さや軽さなどでその違いを実感することもありますが、市場の商品全体の品質が向上した昨今では、新しくパリッとしているときに、その違いはあまり感じられません。

しかし、繰り返し着用して、ある程度の時間が経ったとき、その違いは「型くずれ」をしているか、していないか、という目に見える違いとして表れます。

型くずれが気になると、そのスーツは大切な日の1着ではなくなるため、着用回数も自然と少なくなり、やがてタンスにしまったままになりがちです。

また、ネクタイも極端に安いものは毛羽立ちやすく、早い時期から型くずれをしやすいようです。安ければ安いほど、型くずれまでの時間は短い、ということができます。

ビジネス用のアイテムを選ぶ場合、大切なのは目先の安さではなく、少し長い目で見たコストパフォーマンス(※下記参照)の良さ。年齢を重ねるほど、長く使えるアイテムを増やしていくことが装いのキャリアを積むということになります。

ひいてはこれが環境にも配慮しているといえるのではないでしょうか。なんでも安ければよい、という意識があるのであれば、ちょっと考え方を改めてみるいい機会ですね。

Check Point

1.手持ちのスーツの見直し
着用頻度が少なくなった1着は何が原因か? 型くずれ、素材の傷み、サイズが合わないなどの原因を自分で把握しましょう。

2.コストパフォーマンを確認
日常的なスーツの場合、単純に1年80回着用(1週間に2回<1カ月8回>×10カ月)として1回の着用コストを計算してみます。
(例:3万円スーツ2年着用で1回187.5円/5万円スーツ3年着用で1回208円/10万円スーツ5年着用で1回250円)

3.着用年数を考えた選び方
スーツの着用年数の目安は5年程度。良いものはもっと長くなります。5年後にも着られる価格、色、素材、デザインを配慮した商品選びをしましょう。

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