人をまとめる立場になると、会議に出席する機会も多くあります。参加人数や内容によって規模は違いますが、会議とは関係者が集まって、意見交換をして、意思決定をする場。周りの方から注目されるのは「発言しているとき」と考えがちですが、意外にも見られているのは、自分以外が発言しているときの態度や振る舞いです。
時間が経っても背筋を伸ばすことを意識
会議は、限られた時間で行われるため、出席する側にも適度な緊張感が必要です。ボス世代になると、注目が集まる発言の際の話し方や立ち居振る舞いには、少なからず気をつかっているでしょう。
話の内容はもちろん重要ですが、意外に見られているのが、他の方の話を聞いているときの姿。他者に注目が集まっているとき、無意識にやっている態度や振る舞いが、印象を大きく左右することもあります。
会議は座って行うのが一般的。最初は背筋を伸ばして座っていても、時間が経つほど姿勢が緩んできます。さらに、片肘をついて手に顔を乗せていたり、指でテーブルを叩いたり、ペンを回したりと、無意識にやっていることもあります。
気を付けたいのは、座ったときの姿勢。背もたれに寄りかかってもいいですが、時間が経つにつれて座り位置が下がり、だらしなく見えている人が少なくありません。オフィシャルな場ですからリラックスしすぎない座り方を意識します。
無意識な動きでネガティブな印象を残さない
座って話を聞いているとき、アゴの位置を意識したことはありますか? アゴが上を向くか、下を向くかで大きく印象が変わります。とくに男性の場合、最初、床と水平だったアゴの位置が、だんだんと上を向く傾向があります。「上から目線」というように、アゴが上がり、その位置から相手を見ると、横柄な印象を与えてしまいます。
また、座った席のテーブルの構造も把握しておくことが必要です。テーブル下に目隠しがない机の場合は、足元の動きが相手にすべて見えることになるからです。
ある講演会で、目隠しのないテーブルに座って話した講演者は、講演中、ずっと貧乏揺すりをしていました。本人は気付いていなくても、その目に見える落ち着きのなさは、多くの人にネガティブな印象を残してしまいました。
この例は極端ですが、会議でも同様です。相手から見えているのは上半身だけとは限りません。どこから誰に見られてもかまわない、適度な緊張感が足先まで必要なのです。
Check Point
1.どこまで相手の目に入るか
会議室のテーブルや応接室のソファーなど、相手から自分のどこまで見えるか? その目安は把握しておきましょう。
2.会議中の他者の動向をチェック
人の話を聞いているとき、どんな態度や姿勢で聞いているのか。会議で周りの人を見て、その良し悪しを自分なりに考えましょう。
3.自分の座り方や姿勢を確認
ある程度、会議が進んだ頃、自分がどんな座り方や姿勢になっているか? 自分で知らなかった発見もありそうです。